もっと明るい場所で、顔の見える相手から誘われたら、興味を持ったかもしれないが、このシチュエーションでそれはナイ!
アタシはすぐさま、この「未来旅行」なるものは楽しい旅行ではないと判断した。
「未来旅行へ行こう」
声は繰り返す。
そして体はどんどん加速する。もはや自分ではどうすることもできない。
引寄せられている。いや、吸い込まれる!
ソコに行ってはいけないような気がする。
行ってしまったら戻ってこれないような気がする。
戻らなくては!
アタシは(本物の)目を開けようとした。
それはとても大変なこと。
だけどこのまま行ってしまうわけにはいかない。
それは数分間に思えたが、実際には数秒だったはず。
心でもがいていると、自分の体が布団の中にあることを実感できるようになってきた。
それでもまだ勧誘は執拗に続く。
「未来旅行へ行こう」
スピートは落ちない。もはや自分ではどうすることもできない。
引寄せられている。いや、吸い込まれる!
もーーーっ、しょうがないな!!!
アタシは本気出した。
ち、疲れさせやがって。
夢から覚めてたぶん久々に読んだ星新一の影響かと。SFというよりホラーチックだったけど。ま、だいたい最後は逆ギレするから怖くはない。
でも、引っ張られる感覚はよくあるんだよな。よく、「落ちる夢」てあるけど、似たようなものかな。
なんてゆか「脳みそは動くのに体が動かない」。そう、金縛りのような感じ。気持ち悪いから一生懸命目を開けようとして疲れるんだ、こゆの。